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仕事をやめて思ったこと【note再掲】

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仕事をやめていちばんよかったことは、本を読む時間と心の余裕、音楽を聴く時間と心の余裕、ゲームをやる時間と心の余裕、Twitterを見る時間と心の余裕、夫と良い雰囲気で過ごす時間と心の余裕が戻ってきたこと。

もちろん仕事のやりがいは凄まじかったし、やめたことによって満たされなくなったものもある。
自信とか、プライドとか、承認欲求とか。
でも、私にとっての幸福/人間らしい生活というものは、やっぱりやめたことによって手に入っていると思う。

世間では「趣味」とくくられ、仕事の添えもののようにされてしまうようなこと。些細な余暇の積み重ね。静かにやさしく過ごしたいといった曖昧な願い。
本来じぶんが持つ欲望はいつだって奥の奥でくすぶっていて、仕事をするためだけに生きているんじゃない!楽しむためにだって生きたい!といつも思いながら働いていた。

仕事におわれる毎日を過ごしていたころ、まず本が読めなくなった。大学生のころは年間250冊を読破していたのに、それが年間30冊にまで落ちこんだ。
単に読む時間がとれないというだけでなく、文字を追う気力がわかなかったように思う。小説の内容が頭に入らず、30冊というのも大半が漫画だった。

次いで、音楽を聴けなくなった。幼いころから音楽漬けで、音大にまで入ったのに。浴びるように摂取できていた音楽を耳に入れると、逆に疲れてしまうようになった。
iPodを持ち歩いて外で聴くことがなくなり、家でも流さなくなった。日常的に耳にするのは自店のBGMのみ。大好きなアーティストからも気持ちが少し遠ざかっていった。

そして、文章を書けなくなった。
もともと、今書いているブログみたいなものだとか、Twitterへの長文ツイートだとか、読書メーターへの感想投下だとか、とにかく頭の中のものを文字に落としこんでツルツルと出すのが好きだった。それすらもできなくなった。

もう駄目なんだと思った。仕事で疲れているせいだと気持ちをなだめていたけれど、どうしてもさびしかった。
本を読みたかったし、音楽を聴きたかったし、文章を書きたかった。それらができる自分に戻りたかった。

そうして、仕事をやめたらそれらが全部戻ってきた。

まず、本を読む気持ちになった。次いで、音楽を聴く気持ちになった。
で、ある日いきなり思った。文章を書きたい!考えていることを文字にしたい!ブログをやろう!

子どもを産んだら時間はとれなくなるし、本も、音楽も、今のうちにたくさん摂取しておかないとまたさびしくなってしまう。文章を書くことだって同じ。
好きなことは好きなままでいたい。好きでいられなくなることがつらいという気持ちは、一度好きでいられなくなるまで持つことができなかった。

働いていたころは、何より体力回復のための睡眠が大事だった。精神を回復させるための趣味は二の次になってしまいがち。まずは寝る。
これって結構、働く人びとみなが陥ってしまっている不幸だと思うし、そこから這い出すのもかなりの難度。一度落ちかけてしまったら抜け出せない穴。

でも、休日は、多少眠くても明るいうちに起き、無理矢理にでも外に出た方がいい。よかった。私はあまり実行に移せなかったけれど。
そして人に会ったり一人カフェをキメたりして精神を回復させ、夜ふかしせずに10時間くらい寝る。
どっちみち寝溜めってできないらしいし、一度に寝過ぎても身体は疲れてしまうらしいので。それなら精神を回復させた方がよっぽど健康的。

渦中にあるとなかなか難しかったことでも、少なくとも今の私はそう思います。もったいないことしていたんだなあと。
残りの妊婦生活、心ゆくまでやさしく過ごしたい限りです。